エルゴード性は <運動・エネルギー・物理>

ある体系の力学的な運動を記述する位相空間中の1点が、等エネルギー面上をくまなく運動するという性質。

エルゴードということばは、1884年ボルツマンによって初めて使われた。

この語は、ギリシア語のエルゴンとオドスに由来している。

実際の物理的な体系がエルゴード性をもつかどうかは、かならずしも明確ではない。

しかし、この性質をあらかじめ仮定してしまうことをエルゴード仮説という。

これは統計力学の基礎づけに必要な根本的な仮説で、いろいろな形に表現される。

たとえば、多数の粒子から成り立つ体系を考える場合、1個の粒子に関連した物理量の長時間にわたる時間的な平均値と、多数の粒子についての平均値とが等しいとするのもエルゴード仮説の一つの表し方である。

このことを、時間平均が集団平均に等しい、ということもある。

一つのさいころを何回も振って時間的な経過を調べることにより、たとえば6の目が出る確率を求めると、それは当然6分の1となる。

一方まったく同じさいころを多数準備してそれらを一度に振り、そのなかで6の目が出る確率を調べても6分の1となる。
update:2010年03月17日